
現在子どもはいません。
が、半年ちょっと前に、一度妊娠→流産を経験しました。
今回は、そのことを書いてみようと思っています。
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この記事を書こうと思った理由
流産の確率は決して低くないことも知らなかった
流産の直後に、身近な人に流産をした話をすると、「私も実は流産経験が…」と話してくれる人が多くて。みんな言わないけど、実は周りにも経験者は多いんだなと分かりました。
そのときに思ったのは、
「あ、赤ちゃんが生まれたときは話題になるけれど、それより前に何が起こってるかって、身近なところから情報は来ないんだ」
「よくあることなのに、知らなかったのか」
「周りにそういう人いても気づけてないんだな」
「『実は私も…』と言ってくれる人がいるだけでも(状況をわかってくれる人がいて)心強いし、少し心が落ち着く」
ということでした。
妊娠初期の流産率は、10〜15%もあります。
しかも、そのほとんどは染色体異常で気をつけていても起こる。
けれど、自分が妊娠を経験するまで知りませんでした。
流産のあと、子宮が元に戻るまで数ヶ月は妊活できないということも知りませんでした。
最近は「不妊」についてはよく耳にするようになりましたが、妊娠はするけど流産が続いて産めない方がいるということも知らず、当たり前だけれど、「妊娠できる」と「出産できる」は別であることをちゃんと理解できてなかったなと感じました。
現在31歳の私の周りには、いつ子どもを持ちたいかも含めて、ライフプランを考える同年代の女性がたくさんいるので、少しでも情報になればと思っています。
なんで隠すんだっけ?
自分のことについて隠すタイプではないと思っている私でさえ、妊娠も流産も、周りに言うのは躊躇われました。そして、「なんで躊躇ってるんだっけ?」と考えてみると、私自身が公表することに躊躇っているというよりは、「特に流産になった際に、周りがどう接してよいか困るからかな」と思いました。(他のみんなはどうなんだろう。)
けれど、だいぶ時間があいたので、時効(?)として、周りも過去のことと思って気にせず接してくれれば良いなと思ってます。
同情してほしいわけではなくて、かわいそうと思ってもらいたいわけでもなくて。そんなことがあったんだという事実と、関係する可能性のある方は、今後のための知識として捉えてもらえたらと思います。
私が書くことで、「なんかちょっとでも気が楽になる人がいたらいいな」「どんな反応になるんだろうか(やっぱり反応しにくいのかな)」と思いながら、ひとまず書いてみることにしました。
しかも、子どもができてからだと、今の気持ちを自分で歪めて解釈しそうな気がしたので、書くなら今かなと。
流産がわかった直後の私の気持ち
感じ方は人それぞれですが、当時の私の心情は…
赤ちゃんの心臓が動いているのを見て感動した後でもあったので、その心臓が「もう動いていない」と言われたときはショックでした。
また、「もうすぐつわりがひどい時期が終わる!」と思っていたのもあって、「1人を産むために何回もこのつわりのひどい時期を経験することもあるんだな…」と。
けど、一旦悲しんだ後は、「染色体異常と言われれてしまうと、悲しんでいても今はどうしようもないな」というのが感想でした。
相方とは短期間のお付き合いからの婚約期間中だったこともあり、「もっと今の時間を楽しめと言われてるんだ」と解釈して直近プランを変更し、結婚式を急ぎ挙げることを決め、旅行プランをたて、フルマラソンに挑戦することに決めました。
(また自分が今後不妊に悩む可能性もあると思ったときに、将来の自分が、このプラン変更についてどう感じるんだろうなぁと思っていますが。)
経験がないからどういう心情かわからず、という方にも、一意見として少しでも参考になればと思います。
流産を経験して思っていること、学び
妊娠に関して、確率論での決断は私にはできないなと実感...
血液検査で、妊娠のしやすさを調べてることもできるようになっているので、自分の体について知っておくに越したことはないとは思っています。
ただ、私は強靭な体が自慢で、健康だし体は強い方だと思っていたので、自分が流産を経験するとは正直全く思ってなくて、普通にお腹の中でも生まれてからも、子どもはすくすく育つだろうと、なぜか自信を持ってました。(妊娠初期の流産は染色体異常がほとんどのため、体の健康さとかは関係ないことも多いようなのですが)
そして、もし、「今はまだ子どもがほしくないけれど将来はほしい」という場合、いつまでに何%の妊娠率とわかれば、「いますぐ妊活をしよう」「今すぐ卵子凍結をしておこう」っていう決断になるんだろう。
しかも、それは妊娠の確率であって、その後ちゃんと生まれるかどうかの確率ではありません。
当然だけれど、結局確率でしかなくて、例えば「普通の人より30%くらい妊娠しにくい体です」と言われたとしても、なんとなく健康体だと自信を持っていた私は、その情報がわかったときに、もしまだ子どもがほしくなければ、目の前の決断を変えられる気があまりしないなと感じました。
「●●の行動が妊娠を妨げているから、やらなければ確率があがるよ」とかだったら、もちろんやめるんですが。
他、妊娠→流産で感じたこと箇条書きメモ
- 全妊婦さん、全ママさんを尊敬
- 毎日つわりでだるくて気持ち悪くて、こんな状態で普通に仕事してる方々(特に少し前の、制度も理解もなかった頃の方々)も多い中で、弱い自分を感じて悔しかった
- つわりって、「悪阻」って書くんだ。いかにも悪いし、昔からそう感じられてきたんだな
- 女性の体調不良にはこういうこともありうると知る
- 赤ちゃんが生まれるって本当にいろんな難関を乗り越えての果ての、大変なことだと実感
- 赤ちゃんを生むために、女性の体には次々に変化が起こるので新しいこと続き
- 赤ちゃんを育てるための子宮になっていたので、戻るのにも一定期間がかかる
(出産のあとも、『産褥期』と呼ばれる元に戻るまでの重病人のような期間もある) - つわりが弱まって、流産だろうと感じたけど、流産のあとも気持ち悪いのは続く
- 初めての妊娠、出産って、人生初が積み重なるので、調べることがいっぱい
- いつもやっていることもできなくなるし、食べられなくなるものもあるけど、知らないとやっちゃうので危険
- つわりは人に気づかれない頃が一番つらい
- 情報が大事!
情報収集力、編集力が非常に高い、尊敬する友人のはままりさんが、妊娠生活の情報をnoteにまとめているので、妊婦さんには役に立つことも多いと思います!参考になれば!※残念ながらクローズしてしまったようです
流産って具体的にどんなことが起こるのか気になる方へ(心拍確認後9週目流産の記録)
(血の話等が無理な方、体に関することに不快を感じる方は、これ以降は読まない方がよいかと思います)
一連の起こったこと
- 3,4週目:自分の体には意外と敏感らしく、体の異変をいくつも感じて検査前に妊娠を自覚
- 5週目:妊娠検査薬で陽性となり、病院でも妊娠を確認
- 7週目:心拍確認。この時点で流産率は15%→5%に減少
- 9週目:つわりがおさまりやや不安に
- 9週と4日目:病院で心拍確認できず。成長スピードを考えると、たぶんつわりがおさまった日に止まっていたっぽい
- 10週と0日目:再度エコーを見てみるも、やっぱり心拍確認できず
・稽留流産(体内に胎児が残ったままの状態)だったため、手術とのこと
・大きな病院の紹介状を書いてもらうも空きがなく、検査→手術まで1週間待ちに
・その間に大量の出血と腹痛に襲われたら、救急車を呼んでくださいとアドバイスを受ける - 10週と5日目:夜に腹痛と出血。救急車に連絡をするも、出血量から一旦様子見と言われる
・夜中、腹痛がさらにひどくなり、気づいたらベッドが真っ赤に
・腹痛と出血でトイレに籠っていると、出血とともに、胎芽が体外へ
・再度救急に連絡。3件ほどたらい回しにされたのち、病院へ - 11週目:体外へ出て1週間程度で、気持ち悪さは全てなくなった。
大量出血の日
来るかもしれないと言われてはいたものの、大量出血に焦り。
「出血量は多いですか?生理と比べてどうですか?」と聞かれ、「多いけど、私そんなに生理のときの量は多くないから、普通の人の生理の量と比べたらどうなんだろう…」となってました。
ちなみに、一通りのこの経験の後に、生理カップを使うようにしたのですが、当時も生理カップを使っていたら、「えっと、出血量は●ミリです、普段の生理の量は、多い日でも7.5ミリくらいなんですけど。」とかって答えられたんだなと思いました。
ナプキンだと、「重いな」とかはわかるけど、全部染み込んでしまってどのくらいの量が出てるのか見えないし。普段の自分の体の状態を把握しておくことって大事。先に使ってたら、色、量、匂いの違いも言えたんだなぁと。
他にも、「もう体外に出ましたか?」って聞かれたのですが、「血の塊は出てるけど、2.5センチくらいの赤ちゃんが出てきたとして、本当に見えるのかな。塊の中に入ってるもの…?初めてのことだからわかんないYO!」って言いたかったです。結局、出てきたときには、妊娠成分も含めて5センチくらいの塊だったので、「これは確かに、血の塊だけではない何かが出てきたと気づくだろうな」とは思いましたが。
そして、救急に電話をした際に、「体内の異常がないかの検査のためにも、できればお玉ですくって持ってきてください」と言われ、なんとか救出。
これが、何をするわけでもなく、心拍停止したからってにゅるっと体の外に出てくるって、人間の体すごいな。
私の場合はたまたまこれが土曜日から日曜日にかけての出来事で、相方も一緒に病院に来てくれたのでとても心強かったのですが、一人だと自分の腹痛もひどいし、どうしてよいか不安になるし、大変だっただろうなと思っています。
こんな一日でした。
不快に感じる方がいたら申し訳ありません。
長くなりましたが、以上です。
※ 追記①
ご縁があり、本記事を「UMU」というメディアに転載いただきました。
「UMU」は、サブタイトルに「不妊、産む、産まないに向き合うすべての女性たちへ。未来をともに育むメディア」とあるように、この記事を見てくださっている方のご興味ある情報が多いのではと思い、リンクを貼っておきます。
※ 追記②
その後、2020年6月に再度流産を経験しまして、そのことも4記事分書きましたので、貼っておきます。
こちらは、実際に流産を経験した際に、自分がほしかった情報をまとめてみました。